ココナッツミルクはタイやインド、南米などの熱帯地域の定番食材。現在ではココナッツミルクの缶詰が普及していますが、本来は現地のご家庭で手作りされているもの。自家製ココナッツミルクは作る工程で火を使わないので、元からローフード!栄養満点な上に添加物ゼロ。本場の様に新鮮なココナッツミルクを使えばアジア料理や南米料理の味も格別ですよ!
実は今回自家製ココナッツミルクの作り方をご紹介するのは、来週ご紹介するココナッツミルクのローフード生クリームのレシピに必要だからなんです。先日乳製品不使用!ココナッツミルクの生クリームのレシピを掲載しましたが、あれはココナッツミルクの缶詰(低温殺菌済み)を使うため、ローフードではなくヴィーガンなんです。ローフード版のココナッツミルクの生クリームを作るには、手作りのローココナッツミルクが必須。来週ローフード生クリームのレシピを掲載するので、今週はその主原材料の自家製ココナッツミルクの作り方をご紹介します。
*日本ではココナッツが手に入りにくいと思うので、このレシピはどちらかと言うと海外在住でココナッツが手に入る方向けです。ココナッツファインからココナッツミルクを作る事も出来るので、そのレシピはまた今度掲載しますね。
まずはココナッツ、もしくはヤシの実の選び方から。店頭で売られているココナッツにはヤングココナッツと呼ばれる未熟のココナッツと、成熟したココナッツの2種類があります。アメリカではヤングココナッツは下の写真の様に売られていて、緑色の外皮を剥いでから輸送されてきているのでご覧のように白いんです。南国でココナッツにストローをさしてココナッツウォーターを飲んでいる映像なんかをテレビでよく見掛けますよね?あれがヤングココナッツで、ココナッツが未熟でまだココナッツウォーターが甘い段階で収穫されているんです。ですが未熟な分、ヤングココナッツの中の果肉は薄く脂肪分が少ないため、ココナッツミルク作りには使われません。ヤングココナッツの果肉は薄くて柔らかいゼリー状なので、ココナッツ・ウォーターを飲み干してからスプーンで削り取ってデザート感覚で食べられます。ココナッツウォーターがしみていて、ほんのり甘く美味しいんですよ。ヤングココナッツの実を削り出してココナッツミルクを作る事も出来るんですが、ココナッツの味が薄い脂肪分の少なめのミルクになります。
自家製ココナッツミルクに使われるのは成熟したココナッツ。見た目もヤングココナッツとは異なって、茶色く、外皮もガザガザに乾燥しています。こちらのココナッツにもココナッツウォーターが入っているんですが、あまり甘くないのでそのまま飲むのを好まない方も多いんです。その代わり果肉は立派!真っ白で分厚く、この果肉がココナッツミルクに使われます。
店頭で成熟したココナッツを選ぶ際は以下の条件をクリアしているものを選びましょう。
- 持ってみると見た目より意外と重い。
- 振ってみるとシャカシャカとココナッツウォーターが中に入っている音が聞こえる。
- お尻にある3つの凹みが黒くない(ここが黒いのはバクテリアが中で繁殖している証拠)。
流水でココナッツを洗ったら早速割ってみましょう。まずはねじ回しを用意します。ココナッツの底には3点凹んでいる箇所があります(写真左下)。ねじ回しで3点をそれぞれ突いてみて、3つの中で一番柔らかい点を見つけたら、ねじ回しをグッと突き刺します。殻を突き破ってしっかり貫通させ、穴を大きく広げるためにグリグリとねじ回しを大きく回転させましょう。ねじ回しを引き抜き、ココナッツに開いた穴から、中のココナッツウォーターを注ぎ出します。穴が小さいので、手で振りながらチャポチャポと注ぎ出していきます。このココナッツウォーターはお口に合えばそのまま飲めますし、料理やスムージーにも使えますよ。我が家の愛犬オリオンはココナッツウォーターが大好きなので、うちではいつもオリオンにあげてしまいます。
ココナッツウォーターを全部注ぎ出して中が空になったら、いよいよココナッツを真っ二つに割ります。ココナッツを横向きにしっかり持ち、トンカチか包丁の背でココナッツの真ん中(円周の一番大きい部分)を力強く叩いていきます。ココナッツを少しずつズラしては叩き、ズラしては叩きを繰り返し、1周させていきます。初めはカン!カン!と高い音が鳴り響きますが、ヒビが入るとゴン!ゴン!という鈍い音に変わります。ヒビが一周入ったら、両手で反対方向に引き剥がすとパカッと真っ二つに割れます。ココナッツの殻と果肉の間にバターナイフを差し込み、テコの原理で剥ぎ取るように果肉を殻から剥がしていきます。この時、果肉が取れにくい場合は殻ごと冷凍庫に入れて30分〜1時間冷やすと、剥がしやすくなりますよ。剥がした果肉に茶色い皮が付いてきたら、包丁か皮むき器を使って、茶色い皮を剥き取ります。ココナッツの実は硬いので手を滑らせて怪我をしないように、くれぐれも注意してくださいね。ミキサーで撹拌しやすいように果肉をザク切りにします。
ココナッツの果肉が用意できたところでいよいよココナッツミルク作りに。ココナッツの果肉と水をミキサー(フードプロセッサーでも代用可能)に入れて、3分程しっかり撹拌します。ここでしっかり撹拌しないと、ココナッツの脂肪分が水に最大限流出しないので、薄いココナッツミルクになってしまいます。VitamixやBlendtecのようなハイパワーミキサーをお持ちでなく、普通のミキサーをお使いの場合に水の量が足りなく、撹拌しづらい場合は水を足してください。
ナッツミルクバック(ストッキンでも代用可能)をお持ちの方はナッツミルクバックの中にミルクを注ぎ入れて、ボウルの上で絞り出します。
アマゾンがナッツミルクバックを取り扱っているので、参考までにリンクを載せておきますね。
ナッツミルクバックをお持ちでない方はボウルの上にザルを置き、少しずつザルの中にミルクを入れ、手で念入りに果肉を絞リ出します。しっかり絞れば絞るほど脂肪分が流れ出て、リッチなココナッツミルクになりますよ。
ちなみに残った搾りカスを乾燥させればココナッツフラワーになり、ベーキングやローフードレシピに使えます。私はよくココナッツベーコンのレシピにココナッツファインの代わりに使って再利用しますよ。ディハイドレーターのトレイにメッシュシートとシリコンシートを敷いてから、搾りカスを薄く均一に広げ、ディハイドレーターに入れて46℃で約12時間、カラカラに乾燥するまで乾かします。密閉容器に入れて直射日光の当たらないところで保管すれば数ヶ月もちますよ。
これで新鮮な自家製ココナッツミルクの完成!真っ白でとっても綺麗!
タイ料理やインド料理などのココナッツミルクを使う料理に是非。本場の味に近づきますよ!お好みの甘味料とバニラエッセンスで味付けして、そのまま飲んだり、チアシードプリンに使っても美味。来週はこの自家製ココナッツミルクを使ってココナッツミルクのローフード生クリームのレシピをご紹介します。
- ココナッツ(成熟した茶色いもの) 1個
- 水 240cc〜360cc
- 流水でココナッツを洗い、ねじ回しを用意する。
- ココナッツの底には3点凹んでいる箇所がある。ねじ回しで3点をそれぞれ突いてみて、3つの中で一番柔らかい点を見つけたら、ねじ回しをグッと突き刺す。殻を突き破ってしっかり貫通させ、穴を大きく広げるためにグリグリとねじ回しを大きく回転させる。
- ねじ回しを引き抜き、ココナッツに開いた穴から、中のココナッツウォーターを注ぎ出す。
- ココナッツを横向きにしっかりと持ち、トンカチか包丁の背でココナッツの真ん中(円周の一番大きい部分)を力強く叩いていく。ココナッツを少しずつズラしては叩き、ズラしては叩きを繰り返し、1周させていく。初めはカン!カン!と高い音が鳴り響くが、ヒビが入るとゴン!ゴン!という鈍い音に変わる。
- ヒビが一周入ったら、両手で反対方向に引き剥がし、真っ二つに割る。
- ココナッツの殻と果肉の間にバターナイフを差し込み、テコの原理で剥ぎ取るように果肉を殻から剥がしていく。この時、果肉が取れにくい場合は殻ごと冷凍庫に入れて30分〜1時間冷やすと、剥がしやすくなる。
- 剥がした果肉に茶色い皮が付いてきたら、包丁か皮むき器を使って、茶色い皮を剥き取る。ココナッツの実は硬いので手を滑らせて怪我をしないようにくれぐれも注意する。
- ミキサーで撹拌しやすいように果肉をザク切りにする。
- ココナッツの果肉と水をミキサー(フードプロセッサーでも代用可能)に入れて、3分程しっかり撹拌する。ここでしっかり撹拌しないと、ココナッツの脂肪分が水に最大限流出しないので、薄いココナッツミルクになってしまう。VitamixやBlendtecのようなハイパワーミキサーをお持ちでなく、普通のミキサーをお使いの場合に水の量が足りず、撹拌しづらい場合は撹拌し易くなるまで水を少しずつ足す。
- ナッツミルクバック(ストッキンでも代用可能)をお持ちの方はナッツミルクバックの中にミルクを注ぎ入れて、ボウルの上で絞り出す。ナッツミルクバックをお持ちでない方はボウルの上にザルを置き、ザルの中に少しずつミルクを入れ、手で念入りに果肉を絞リ出す。しっかり絞れば絞るほど脂肪分が流れ出て、リッチなココナッツミルクになる。
- タイ料理やインド料理などのココナッツミルクを使う料理に使う。お好みの甘味料とバニラエッセンスで味付けして、そのまま飲んだりチアシードプリンに使っても。保存期間:冷蔵保存で3日間
⚫︎持ってみると見た目より意外と重い。
⚫︎振ってみるとシャカシャカとココナッツウォーターが中に入っている音が聞こえる。
⚫︎お尻にある3つの凹みが黒くない(ここが黒いのはバクテリアが中で繁殖している証拠)。
成熟したココナッツの中のココナッツウォーターはお口に合えばそのまま飲めますし、料理やスムージーにも使えます。
ココナッツミルクの搾りカスは乾燥させればココナッツフラワーになり、ベーキングやローフードレシピに使えます。ディハイドレーターのトレイにメッシュシートとシリコンシートを敷いてから、搾りカスを薄く均一に広げ、ディハイドレーターに入れて46℃で約12時間、カラカラに乾燥するまで乾かします。密閉容器に入れて直射日光の当たらないところで保管すれば数ヶ月もちます。
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